自宅診療が大事だと思った理由②

風邪について、調べ始めてから、悪い意味で知って驚きのことがあった。

それが「薬剤耐性」の問題だ。

 

薬剤耐性とは、私たちが自分に対して何らかの作用を持った薬を飲んだ時に、この薬に抵抗する状態になってしまうことだ。

薬に抵抗してしまうから、薬が効かない、あるいは効きにくくなるといったことが起きてしまう。

この状態がひどくなると、普通なら薬で治る病気なのに、薬を飲んでも治らずに重症化してしまうということになってしまうのだ。

 

この薬剤耐性の問題を引き起こしているのは、なんとお医者さんである。

お医者さんは、病院にやってくる患者さんに対して風邪症状にも丁寧に対応したいという気持ちがある。

一方で、風邪かどうかが判断がつきにくい曖昧な症状の時も多い。

また、高齢者になると、なかなか若者の診療手法が当てはまらないこともある。

このようなもやもやした状態で、お医者さんも悩みまくっているのだ。

 

そして目の前の患者さんが苦しそうにしていると、症状をおさえるためにも薬を処方したい気持ちになる。

患者さんの方から、薬の処方をお願いすることもよくある話だ。

 

こういう背景があって、お医者さんとしても良かれと思って薬を処方してしまう。

すると、患者さんには薬剤耐性がついてしまう。

結果、将来的に患者さんが、普通なら治る感染症で重症化し苦しむということがあるのだ。

 

この薬剤耐性の問題は、実はすごく拡大してしまっていて、近い将来、よくある感染症で多くの人が死んでしまうという可能性も指摘されている。

だからこそ、この問題に向き合わなくてはいけない。

 

これを解決する手段は、一般的な風邪症状なら病院に行かずに自然治癒すべきだということだ。

だからこそ、この自宅診療ということが大事ということなのだ。

 

将来、自分や周りの人々が、普通なら治る感染症で苦しまないためには、この自宅診療がその一助になるにちがいない。