喉の痛みが主な症状だったら
今回は、鼻水や咳よりも喉の痛みが主な症状を考えてみよう。
このようなパターンで最初にやることは「唾を飲み込む」ことだ。
唾を飲み込んでいたいと感じたら、鼻から食堂につながる「咽頭」と呼ばれる部分が炎症を起こしている。
この炎症はウイルス性のものがほとんどで、基本は自然に治っていく。
このパターンで唯一治療の必要があるのは、溶連菌(溶血性性連鎖球菌)という細菌が引き起こす「A群溶連菌性咽頭炎」と呼ばれる炎症だ。
成人では10%以下と言われるが、咳がなく熱が38℃以上ある場合は、A群溶連菌性咽頭炎の疑いがあるので病院を受診したほうが良い。
咳がないというのがポイントで、溶連菌は細菌だから複数の症状は出ず、喉の痛みのみとなっているはずである。
そして、唾を飲んで痛みを感じたとしても、
・口を開けるのもつらい
・苦しくて横になれない
・唾を飲めずに垂らしてしまう
ような重症感があるときも病院を受診しよう。
急性咽頭蓋炎などの重い疾患にかかっている可能性がある。
一方で、「唾を飲み込んでも痛くない」場合のことも確認しておこう。
唾を飲みこんでも痛くない時は実は要注意の状態だ。
この時は、病院を受診したほうが良いと考えて問題ない。
特に、突然喉が痛くなったという場合は、すぐに病院を受診したい。
基本的にはこれらの考え方で病院を受診するか判断してもらうと良いと思うが、
流行している病気がある場合は、それに近い症状かどうかも確認したほうが良い。