鼻水が主な症状だったら

前回、風邪の特徴として、咳、鼻水、喉の痛みの3つの症状が同時期に起こるという話をしました。

今回はこのうち「鼻水」が主な症状だったパターンについて深堀したいと思います。

 

まず、鼻水が主な症状だった場合に、見逃して大きな問題になるような病気はありません。

なので、鼻水メインだったら、自然治癒となる可能性が高いと考えてもらってOKと思います。

 

唯一警戒したほうがいいのは、細菌性副鼻腔炎です。

細菌性副鼻腔炎が重症化した場合は、病院での治療が必要になります。

ウイルス性の副鼻腔炎もありますが、細菌性の特徴は咳や喉の痛みなどの他症状がなく、鼻水単体の症状になります。

特に細菌性副鼻腔炎になる場合、最初にウイルスに感染して回復し、その後細菌性副鼻腔炎になる可能性が高いという特徴があります。

風邪っぽいものが数日で回復したのに、再度鼻水の量が増えて38℃以上の熱もあるような状態であれば、2回目は細菌性副鼻腔炎の可能性があります。

 

ただ、細菌性副鼻腔炎は必ず病院に行かないと治らないというものではありません。

自然に回復していくものの方が圧倒的に多いのです。

なので、2回目の症状が重いな、結構長く続くな、と思ったら病院に行くと良いでしょう。

 

病院に行くと抗菌薬を処方されることが多いです。

しかしながら、予防的な抗菌薬などの安易な抗菌薬の服用は、薬剤耐性菌という薬に対抗する菌を体内に作ってしまうことになります。

この場合、いざというときに抗菌薬が効かないという問題が発生する可能性が高いです。

重症でなければ抗菌薬はなしとした方が良いでしょう。