熱と消化器症状(下痢、腹痛、嘔吐など)がセットで出たら

熱と一緒に下痢、腹痛、嘔吐などの消化器官における症状(以下、消化器症状)が出た場合を考えてみよう。

 

この消火器症状が出る原因は、基本的に「腸炎」だ。

この腸炎については、ほとんどがウイルス性腸炎である。

これはいわゆるお腹の風邪と考えればよく、治療の必要はなく自然治癒する。

 

まれに細菌性腸炎になっている場合もある。

ただ細菌性の場合も、特に治療の必要のないものがほとんどと考えてよい。

 

このウイルス性腸炎と細菌性腸炎が原因であることがほとんどなのだが、まれに胃腸炎になっている場合がある。

腸炎にもウイルス性のもの、細菌性のものがあり、両者とも多くは自然と治る。

ただ、細菌性胃腸炎だった場合については、脱水などの症状が起きる場合がある。

実は、病院でもウイルス性か細菌性かを見分けるのは難しい。

だから、大事にすべきことはウイルス性か細菌性かを見分けることではなく、

①症状が強いかどうか

②ハイリスクな基礎疾患を持っているかどうか

③家族や友人などの身近な人に胃腸炎に感染している人がいないか

の3つを確認することだ。

 

症状が強いかどうかの見極めは、

・脱水症状が起きていないか

・子供がぐったりしていないか

・飲んだり、食べたりできないことはないか

の3つをチェックすればいいだろう。

 

①~③の症状に当てはまりそうだと思ったら、病院に行こう。

 

また、まれなケースとして、家畜や野鳥、野生動物の消化管に存在しているカンピロバクターと呼ばれる細菌によるカンピロバクター腸炎になることもある。

熱が2~3日続いた後に、消化器症状が出るようならカンピロバクター腸炎を疑い、病院に行こう。